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イスラム国とトルコのつながりを示す新たな証拠

ISIS, oil & Turkey: What RT found in Syrian town liberated from jihadists by Kurds (EXCLUSIVE) — RT News

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2016年3月24日

RTによるシリア北部での取材で、退却したイスラム国(IS)が占拠していた施設から、戦闘員たちが残した原油取引の書類やパスポートなどが見つかったという。今回の取材によるドキュメンタリーも近日放映される予定である。

シリア戦争勃発後まもなく、ISはイラク、そしてシリアにおいて影響力を拡大してきた。斬首映像の公開、大量殺戮、住民の奴隷化、パリやブリュッセルでのテロなど、その残虐な行為によって、現在世界的にテロリスト集団として認知されているが、ISのような大規模な集団を維持するには外部からの物資と財政援助がなくては不可能である。

トルコ側は否定しているが、シリア戦争の発端よりISを援助しているのではとの見方がある。

RT取材班は幾人もの証言とISの内部資料を入手し、テロリストがどのようにシリア国内へ潜入しISに合流したのかを調査した。

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今回のドキュメンタリー撮影の多くは、シリア・ハサカ県のシャッダーディでの取材である。ここは人口1万人あまりで、部分的にIS占領地となっていた。RT取材班は、クルド人兵士とともに、ISにより放棄された建物群を調査し、退却に伴って放置された大量の書類を発見したという。

書類の中には、ISにより作成されたとみられる帳簿も残されており、油田や精製所の産出量や、日々の売り上げなどの詳細が記入されており、書類上部にはいずれもISのロゴが入っていたという。

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現地取材をし、安全のため匿名を希望しているRTドキュメンタリー製作スタッフは、それらの書類について「ISは彼らの原油取引に関して、実に詳細な書類を作成していた」と述べた。

帳簿には原油取引時の輸送ドライバーの氏名、輸送トラックの種類、積載量、そして取引金額などが記入されていた。

発見された納品書のひとつには、2016年1月16日の取引において、カビーバ油田より1,925バレルの原油を抜き取り、それらを38,342ドルで売却したとある。

 また取材班はISの占拠する石油精製所にて、強制的に労働させられていた人物に取材を行い、当時の状況を聞いたところ「油田から抜き取られた原油は精製所に送られ、ガソリンその他の石油製品に加工されて売却される。ラッカやアレッポから来る仲買業者は、よくトルコについて話していた」と取材班に語った。

その後、クルド人兵士によって拘束されたトルコ人のIS戦闘員から、ISとトルコのつながりについて重要な証言を得た。それは「ISはトルコに石油を売却していた」というものだった。また彼は「トルコ国境を越えISに合流することは容易であった」と言い、その理由として「トルコ側にもメリットがあるからであり、それは石油だ」と話した。

取材班は、さらに現地にいるクルド人兵士にインタビューを行った。その兵士はIS戦闘員の死体から集めたパスポートを持っており、バーレーンリビアカザフスタン、ロシア、チュニジア、トルコを含む世界中からISに合流する為にやってきている事を示していた。

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これらの外国人戦闘員のほとんどは、トルコ経由でシリア入りしているとみられ、彼らのパスポートにはトルコ国境の通過スタンプが押されていた。

クルド人民防衛隊(YPG)の兵士が、イスラム国戦闘員から入手したというUSBには、3人の男性がトルコ・イスタンブルにある、スルタンアフメト広場のオベリスク前にて並んでいる写真があり、次の写真には同じ3人がシリアで大勢の武装した戦闘員の中にいるものがあったという。

また、RTがインタビューしたIS戦闘員の一人は、彼らがトルコ国境を通過し、シリア入りする際に、誰も警備の者はおらず、国境において取調べなども一切なかったと証言した。

その他にも、ISが占拠していたテルアビアッド検問所でも書類が見つかり、書類の中には通過車両のナンバープレート、積載物の種類及び重量、そして運転手の氏名が記載されているものがあり、彼らはモースル、ラッカ、イスタンブルアンカラを通過してきたとあった。

これらのことについて、YPGの兵士、レダール・カリール氏は「我々はこの運転手たちが一体何者なのかはわからない。一般市民かもしれないし、戦闘員かもしれない、わかっていることは、彼らが何の障害もなしにトルコ国境を通過しているということだ」と述べた。

またカリール氏は、その運送会社の拠点がモースルにあることを指摘しつつ、ラッカ、テルアビアッド、アンカラを通過しているということを考慮し推測すれば「テルアビアッド検問所は、ISがシリアを出国するのに利用されていた事を示しており、これに対してトルコ側は何の対策もしなかったということだ」と語った。

さらに、シリアのアサド政権を転覆させるため、トルコが戦闘員に物資を援助しているということは広く言われているものの、戦闘員に対しプロパガンダ戦略も行っているということはあまり知られていない。

RT取材班は、ISが運営していた病院のひとつから、アラビア語で「どのようにして犯罪者政府・アサド政権と対峙するか」と題された冊子を発見した。その内容は、どのような手段を用いてシリア政府を転覆させるかというものであるが、冊子はトルコ国内で印刷されており、裏表紙にはイスタンブルの印刷会社の住所およびフェイスブックのアドレスも記載されていたという。

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今回のドキュメンタリーを製作したRTスタッフは、クルド人兵士や拘束されたIS兵士へのインタビューを思い出しながら以下のように語った。「多くの人々がトルコとISがつながっていると話していました。もし、トルコ国境を封鎖すれば、ISは壊滅しするでしょう。なぜならISは、武器、新兵、食料などを提供する大きなスポンサーを失うことになるからです」

一方、トルコが得るISからの利は、まず安く石油が手に入ること、そしてIS戦闘員がシリア政府とクルド人勢力、両方と戦闘を行っていることが挙げられる。

RTの今回の取材は、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領のトルコ政府とISのつながりを示す新たな証拠になると思われる。

 

 

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