イスラエル防相:トルコがイスラム国を支援している
Israeli defense minister says ISIS funded with Turkish money | Veterans Today
アテネ訪問中、イスラエル防相モーシェ・ヤアロン氏はトルコがイスラム国から原油を購入していると非難した。
ヤアロン氏は、アテネで行われたギリシア防相パノス・カンメノス氏との会談後、ロイター通信に対してこう述べた。「皆さんもご承知のとおり、長い期間トルコはイスラム国が密輸した原油を購入し、テロリストへの資金援助を行ってきました。それが終わる事を願ってます」
また、ワイネット・ニュースによると、さらにヤアロン氏は、イスラム国戦闘員がトルコを経由し、ヨーロッパとシリア・イラク間を自由に行き来している状況について、トルコ側は彼らを野放しにしており、それがイスラム国にヨーロッパ拠点を作らせる要因となっていると述べた。
ヤアロン氏と会談したギリシア防相のパノス・カンメノス氏も、ヤアロン氏と同様の声明を出しており、イスラム国の資金源となっている、大規模な原油密輸の大部分はトルコを介して行われていると述べた。
2015年12月上旬に、ロシア国防省はトルコ・シリア国境間において、イスラム国が大規模な原油密輸を行っている証拠となる地図や衛星写真を公開した。またシリア・イラクから密輸された原油の大部分はトルコに売られており、大統領及びその親族が密輸取引に関わっているとして非難した。
トルコ大統領エルドガン氏は、繰り返しイスラム国との原油取引を否定した。この取引において、大統領の親族が関係しているのではとの疑惑に対して、大統領は、もしイスラム国との取引を示す明白な証拠が出た場合、自らが辞職するとした。
イスラエル防相モーシェ・ヤアロン氏
一方、イラン政府も、イスラム国の密輸トラックがトルコに入っていく際の証拠写真や映像を持っていると述べている。
昨年12月に、シリア政府はバシャール・アルジャアファリ氏を使節として国連へ派遣し、イスラム国を支援するトルコに対する非難を行った。この告発に対して、トルコ政府は関与を否定している。また、ロシアによって国連に提出されたトルコ指導部の密輸取引に関する議案は、アメリカの拒否権によって却下された。
イスラム国と戦っているイラクのシーア派民兵団・バドルの広報部によると、捕虜の証言や戦線で得た情報は、トルコがイスラム国と関係している事を示しているという。イスラム国戦闘員はトルコ国境を自由に出入りしており、トルコは彼らに物資援助を行っていると述べた。